高床式倉庫

わざわざ高床で保存しておく必要性はあまりない闇鍋ブログ

Vシネグリスの制作が決まってしまった。

推しである、猿渡一海/仮面ライダーグリスの主演となるVシネマの制作が発表された。

 

心境が複雑すぎて、泣きながらこれを書いている。本当は推しに対してネガティブなことなんてあんまり書きたくないけれど、吐き出さないとやってられない弱い私で申し訳ない。

 

Vシネクローズ、単体作品としては面白かった。見終わった後、「いやいやそこはダメでしょ」と思う部分はありながらも、作品としては結構面白かった。でも、少し時が経って今は冷静に「何がしたかったんだろう」と思っている。

まじで、あれ、何がしたかったのか分からないのだ。私の理解力や考察力不足ならすまない。バカだから分からないのかもしれない。けど、なんとか噛み砕いて受け入れようと考えても考えても、最終回までに色々納めたものを(後続作品を作りやすいようにしたのかもしれないが)ほぼ全てを散らかしていったようにしか思えない。本編と映画で大事に描かれていた万丈の香澄さんへの思いを忘れたかのような急な恋愛描写、本編でのヒロイン(美空)は誰とも恋愛関係にはならず他の関係性を築く(私は由衣さんと万丈はくっ付いてはいないとは思っているが)、など本編で丁寧に描写してやってきたことをひっくり返されたような、なんとも言えない気持ちになり、「結局これ何がしたかったんだろうか?」という思いは消えない。

後日、雑誌やなんらかのインタビューでこの疑問に対してのアンサーになるようなことが言及されたとしても、私自身、作品の補完はあくまで補完に過ぎず、作品のみで完結しているべきだと思うからあまりいい気はしないし簡単に飲み込めないと思う。(シリーズものや前後編などのものは除くとして)一つで綺麗に完結していないものって、作品として完成されていないし、誰しもがその補完された内容を知っているわけでもない。私が知って納得したとしても知らない人は「なんだったんだろう」みたいな気持ちを抱えているのだと思うとなんだかモヤモヤとして気持ちが悪い。そこだけは譲れない。だからこそ、補完するような内容も含んでいるVシネマなんかの制作はなんだかなぁ…とは思ってしまうし、実際Vシネクローズを見て補完されていた部分を見て納得する反面「本編でやってほしかったな」という気持ちもあった。未だに違和感のあるファッションショーなどをしている暇があれば説明できなかったのか、とか思ってしまった。そういう、そういうところだぞ私。それでもビルドが好きなんだ。小説でうまいことまとめてくれたら、『仮面ライダービルド』なんやかんやあったけど私は大好きだったよって心から言えると思っていた。小説が自分は納得できなかったら、私の仮面ライダービルドは平ジェネFOREVERで終わったってことに出来ていた。

 

けど今回、Vシネグリスの制作が発表された。

正直な気持ちを言ってもいいだろうか。公式の発表より先に誤植によって流出したのを見てしまっていたけど、かっこよくて憧れである、大好きな彼の主演作品がつくられることに、心から喜びたかった。素直に喜べないのが辛くて悲しくて苦しくて、どうしようもなく泣きたくなった。いや泣いてるんだが。偽情報であってくれとまで思ってしまった。そんな自分がものすごく嫌で仕方がなかった。心から期待出来ないのが嫌で嫌で。いや、まぁ、面白いものにならないなんて断言できるものではない。けれど、Vシネクローズを見た後じゃ、心から期待も信用もできない自分がいる。

今まで彼は、男気溢れる兄貴肌なかっこいい男でありながらも、気持ちの悪い(ほめ言葉)みーたんガチ恋ドルヲタキャラとして比較的ブレることなく突っ走ってきたと思う。そんな彼を私は大好きになった。

ガンバライジング/ボトルマッチ6弾/BM6-017 仮面ライダーグリス LR

それをVシネグリスで崩されることはないと信じたい。いや前なら信じれたと思う。けどVシネクローズであれだけ(キャラに関してはそこまでだったと思うが)色んなものがひっくり返されていたのを見てしまっていると、なんか不安感ばかりが押し寄せてくる。だって、あれだけ綺麗に締めた最終回をひっくり返してくる制作なんだ。それが、今度は推しが主演なんだ。万丈だって好きだけど、猿渡一海はなんというか、推しなのもあるけれど、「こうあってほしい」という姿を崩さないでいてくれる安心感のある存在で、自分にとっては一種の聖域じみた存在で。それが崩されるかもしれなくて、それを受け入れれる自信がない自分も嫌で仕方がない。辛い。弱い自分も、受け入れれる自信がない自分も、不安感で押しつぶされそうな自分も、主演決定を喜べない自分も、全部全部嫌いで辛くて吐きそうになってくる。彼なら大丈夫と言えない、制作を信用できない自分も大嫌いだ。

その崩されてほしくない部分はたくさんある。でも一番は「みーたん以外の女といい感じになる」ことだ。まず以前にも言ったように、安易な恋愛関係とか男女の関係性の幸せは恋愛関係だとかの考えが反吐が出るほど嫌いなのだ。恋愛をテーマに盛り込んでもいないくせに、なんか突然入れてくるのとか死ぬほど嫌いなんだ。「いや、この作品に恋愛要素要らなくない?」って思って冷めてしまう。 以前なら、「いやいや絶対そんなことないって!どこでも散々ガチ恋ドルヲタ芸してきたじゃん!」って、明るく言えていたと思う。Vシネクローズだって、新キャラヒロインが出ることにめちゃくちゃ怯えてながらも、散々私は自分に「いや万丈には心の中に香澄さんいるし戦兎いるし(?)安易にぽっと出の女といい感じになったりしないから」と言い聞かせていた。本編と夏映画が一貫してそうだったから。でも違った。(くっ付いてはいないと思っているけど)見事にひっくり返してきた。こうなっては、もうVシネグリスでもそうはならないなんて思ってられない。でもここだけは譲れなくて、言い方は悪いがこれで裏切られてしまったら本当にビルド自体が無理になってしまうかもしれないとVシネグリスの制作に怯えていた時にずっと言っていたからこそ、しんどくて泣いてしまう。

それに、もう、完全完結以外のビルドの続編が作られてほしくは無い。いや、前回の記事で散々終わってほしくないとかうにゃうにゃ言っていたが。それは自分の中での「終わり」が嫌なのもあったから。でも今回の発表ではっきり自分の気持ちが分かった。いくらビルドロスで彼らの活躍が見たくとも、彼らが命を賭して戦って創った平和な世界でまた戦いが起こるのかと思うと心臓が痛くなってくる。最終回、命を散らしていった仲間たちの思いを背負う戦兎と万丈の2人、新世界を創るというとんでもない事をした代償のように、新世界では2人のことを覚えている人は誰も居ない。それでもベストマッチな2人ならなんとかこれからも楽しくやっていけそうな、そんな希望だってあるような素晴らしいビターエンドだったと思っている。平ジェネFOREVERでの戦兎の最後のあの言葉で「あぁ、2人でよかった」と思えた。それらの感動を、なんだか台無しにされたようにまで感じてしまうのが今だ。すでにだいぶVシネクローズでもぶち壊しているようにも思えるけれども。

Vシネクローズだって、「またみんなが見れるんだ!」という喜びの方がロス真っ盛り(今もでは?)なのも相まって強かったけれど、平和な世界を創ったのに何故戦わないといけないのかとも思ったし、見終わった後そういう点では悲しかった。みんなが必死で創った新世界の意味が感じられなくて、ただただ辛くなった。

それでも一オタクには、もう戦わないでいい世界に早くなってくれと願う事しかできない。私はただのオタクで視聴者だから。続編がつくられるのが嫌になってきている今、応援していて少なくてもお金を落としていた行為が、彼らをまだ戦わせる羽目に導いてしまったのかもしれないかと思えてしまう。色々お金落とさなければ、綺麗に最終回とファイナルステージと平ジェネFOREVERで終わっていてくれてたかな、とか。

傲慢なのかもしれない。ただのオタク・視聴者が「こうならないでほしい」とか「これ以上感動を壊さないでほしい」などと思う事は。

それでも好きなのだ。まだ、どうしようもなく『仮面ライダービルド』が好きなんだ。Vシネクローズに思う事はあれども、ビルドが好きだからこその思いだし「これだけは」が捨てきれない。こんな不安感にかられながらも、見たらまた辛い思いをするかもしれなくても、制作されるならばやっぱりみんなの姿が見たいし、「めちゃくちゃ良い作品になってるかもしれない」「今度は大丈夫」なんて一かけらぐらいの捨てられない希望に縋ってしまう自分もいる。どこまでも面倒くさくて傲慢なオタクなんだ私は。本当に嫌になる。「いやぁ~全然期待してなかったけどめちゃくちゃ面白かったし納得いく続編だったわ!」って盛大に手のひら返している自分を夢見てしまう。

私にとって、ビルドはここまで心を乱される作品なんだ。好きだからこんなに振り回されている。早く楽になりたい。辛い。早く上映される秋になってほしい気持ちと、また色々崩されるならばなってほしくない、永遠に見れない状態がいいとも思う。ビルド本編の放送が終わって自分がビルドのことが好きなんだと自覚してからずっと辛くて、平ジェネFOREVERを見て少し楽になって、Vシネクローズ見てまた苦しんで、Vシネグリスの発表でもがき苦しんでいる。もうビルドなんてどうでもいいや、なんて放り投げられたらどんなに楽か。好きな気持ちも、ビルドのことで自分が嫌いになり続けるのも、全部捨てられたらどんなに楽なのだろか。無理だから早々に諦めているけれど。そんな簡単に捨てられたなら、早々に捨てて楽になってるよ。一種の呪縛のように私を縛り付けて離さない。辛くて仕方がないのに、それに慣れつつあって、いつかある小説での完全完結まで苦しみを背負っていようとさえ思っていた。

でも、さすがに今回の発表はかなり精神的にきてしまった。思ったよりも全然喜べない自分が嫌になってしまった。情報を知った時、咄嗟に「えっ嫌だ」と思った自分を受け入れられなかった。私以外全員が喜んでいるように見えてきて、私は彼のことが好きで好きで仕方がないはずなのに全然喜べていないのが悪で罪なように思えて、素直に喜べない自分を殺せたらいいのにと思う。

 

発表されただけでこれだけ苦しんでいるくせに、どうせ上映開始したら即見に行っているのだろう。私にはどれだけ地雷っぽくても、公開されるなら見ないという選択肢は無い。で、ダメだったら勝手に爆発しているような傍迷惑なやつだと思う。でも、見ないでうじうじしている方がもっともっと嫌だし気が済まない質なのだ。見たうえで自分で判断しないと気が済まない。自分で観て感じたことを信じていたい。だからこそ、こんな不安感や低い期待をひっくり返すように、盛大な手のひら返しをさせてくれ…お願いします…。希望を捨てきれない醜いオタクでごめんなさい。だって、推しの主演なんだ、晴れ舞台なんだ。いいものであってほしいに決まっている。本当は戦ってほしくない。人体実験も受けていないしハザードレベルも低いはずの新世界の彼がまず変身できるのがおかしい話だし、今の彼はただの農家だ。戦わなくていいはずなんだよ。私の好きだった彼は、ラブ&ピースの世界のために戦って、戦兎たちに思いを託して、推しに看取られながら立派に戦い抜いて散っていった。彼の死を受け入れるのにすごく時間がかかったし、今も完全には受け入れられていないかもしれない。新世界の彼と散っていった彼は、二人とも「猿渡一海」だけど別だし、それでも猿渡一海であることには変わりない彼が、戦争なんて経験していなくて農家やって仲間たちとバカやりながら楽しく暮らしているんだと思うと「生きていてくれるだけで十分」と思えた。それでよかった。私の好きな彼は死んでしまったけど、=ではない違う存在でも生きていてくれる、もう戦わないでいい、こんなに幸せなことはあるかと思った。それでよかった。でも、もう無理なんだ。戦わないということを制作が許してくれない。なら、せめていい作品になってくれることを願うしかないじゃん。期待なんてして裏切られるのが怖い、期待なんてしないほうがいいって分かってる。でも、でも、と期待もする、この繰り返し・この葛藤と秋まで戦い続けるんだろう私は。胃が持つのか。

 

もう、私の思いや感動や理想なんかぶち壊されてもいい。いや、良くないけど。でも、どうか猿渡一海やみんなが、どんな形であれ幸せになってくれたならまだ救いはある。そして、最終章と銘打ってるならマジで畳め。この後続いていいのは小説だけだ。これ以上、本編での戦いの意味をなくさないで。新世界で戦う度に、旧世界での戦いの意味がなくなっていくように感じてしまう。これ以上は旧世界で戦った彼らの戦った苦しみや悲しみまで無に帰すことになってしまう。本当に頼む…頼んだぞ…。