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わざわざ高床で保存しておく必要性はあまりない闇鍋ブログ

敵や悪がいるからヒーローが存在しているという事―ただのビルドロスオタクの世迷言

※ビルド本編のネタバレは特にない&ぼかして表現していますので、とち狂っているオタクを見たい方は気軽にどうぞ。

 

過去のビルドロス記事はこちら

clarastorage.hatenablog.com

 

 

私は平成仮面ライダーが大好きで、そして、他の漫画・アニメ・ゲームなんかの創作物において、絶望的な展開、悲しすぎる出来事に直面するキャラクター達、いわゆる鬱展開と呼ばれるようなことが正直に言って好きだ。

見ているこっちも絶望するし苦しいけど、絶望的な状況を乗り越え、希望溢れるエンディングへと向かっていく姿が、とてもかっこいいし、美しく感じるから。絶望から這い上がる姿は、いっそう輝いてみえる。

(かといって鬱展開からのどうあがいても絶望なバッドエンドが嫌いなわけではない)

 

そんな絶望や数々の悲しい辛い事を乗り越え、戦兎達はラブ&ピースのための世界を創ったのです。たくさん辛い出来事もあった、それらを背負って、みんなで創った世界で戦兎達はこれからも生きていくのだ。

だから正直、もう戦兎達に辛い思いをしてほしくない。ロスをこじらせた結果モンペみたいになってきた…。

彼らはもうヒーローとしての役目は終えたはずで、もう戦わなくていい世界のはずで。特に戦兎、平ジェネFOREVERの予告とあらすじを見たら、また辛い思いをしそうで。でもきっと彼は仮面ライダー、ヒーローだから、絶望的な状況でも這い上がってくるのでしょう。その姿は、本編の放送で見ていた通りの、最高にかっこいいヒーローに違いないことは分かりきっている。

でも、なんかもうこれ以上辛い目にあってほしくない気持ちが最近勝ってきてしまっている。私は、みんなで創った平和な世界で、戦兎と万丈はバカやりながら、他のみんなも、ただただ平穏な日々を送って欲しいだけなんです。

 

それと同時に、ビルドのファンの私としては、そういう気持ちを持ちながらも、彼らの活躍をまた見たいと思ってしまう。彼らが大好きだからまだまだお別れしたくない。でも、彼らの出番がある事=また敵が現れて戦うことになるという事。ヒーローが存在するのは悪や危機があるから。私達が「まだビルドを見たい」と思う心や声があるからこそ、彼らの新たな出番、すなわち新しい作品がつくられて、また戦うことになってしまう。悲しい。なんなんだこのジレンマは。結局、戦ってほしくないと思いつつも、新たな出番を望んでいるのも私だ。ただただ辛い。何かの危機が迫って、また戦うヒーロー達はめちゃくちゃにかっこいいと分かっているからこそ、しんどい。

ビルドだけではなくて、オーズの映司くんも同じで。平ジェネFINALで、危機に駆けつけてきた彼はかっこよくて、あのころの映司くんのままで。それと同時に、映司くんはまだ(仮面ライダーとしてではなくても)色々なことと戦い続けていて、旅を続けていて、いつかの明日を探していて。本編が終わった後なのにまた彼を見れるのは本当に嬉しくて仕方がないのに、まだ映司くんは旅を続け、いつかの明日を探し続けているんだという現実を見せられてしまった、とも思ってしまった。映司くんはまだ戦うんだね、とも。私達ファンが彼らの活躍を願えば、戦う事になるし、それを望んでいるのも事実だし。

ビルドにおいてはVシネマも決まっていて、完全に本編後の話だということらしいが、それなのにまた敵は出てくるし。正直、あの最終回はなんだったの?と思ってしまわなくもない。せっかく平和な世界になったのに。

でも、みんなの姿が見たい、という気持ちがめちゃくちゃあることは認めざるをえない。どうしようもなくビルドのみんなが大好きなのだから。

 

やっぱり、私達が仮面ライダー、ヒーローの活躍を見たいという気持ちこそが、彼らが存在する世界の怪人や悪を産み出し、世界の危機に陥らせている気がしてくる。ここで「いやいや制作してる東映でしょ」なんて野暮なことは言ってはいけない

ビルドだって、ちゃんと全てに決着を付けた最終回が見たいはずなのに、終わってしまうのが散々嫌だ嫌だと言っていた。今、もう終盤に差し掛かっているルパパトだってそうだ。今から終わってロスになることを恐れてるし、終わってほしくない~なんて駄々をこねてるけど、終わらない限り、快盗達は大切な人たちを取り戻す戦いを続けることになるし、警察たちも、朝加圭一郎が17話で敵に見せられた理想の世界の夢、すなわち彼の夢である「ギャングラーもいない、事件も起きない、警察のすることが何もないぐらい平和な世界」が叶う事なんてない。なんか本当に悲しくて仕方がなくなってきた。

だからもう、続編とか作るなら戦わない平和なやつにしてよ…と思いかけたけれど、それはもはやヒーロー作品ではなくて。いやでもみんながクソギャグ回のノリでバカやってるだけの何かは正直見たいけど!作品として成立するかと言われたら違ってきてて!自分でも望んでいることや思っていることがごっちゃごちゃになってる。正気ではないのかもしれない。

 

悪があるから善がある、敵役や悪があるからヒーローは存在している。

Fate/stay nightでの言峰綺礼の言葉、「正義の味方には倒すべき悪が必要だ」という言葉がとても効いてくる。これ士郎に対してはこの言葉は違うと私は思っていますけども。*1

その通りだ。私達が見ている勧善懲悪のヒーローモノなんてそのまんま。だから、ヒーローの活躍を期待すると同時に、敵や怪人が暴れて彼らを苦しめるのも望んでいるんだと思う。改めて書いていると、彼らを苦しめているのが私のような気がしてきて気がおかしくなりそうになってきた。そんなもの、事実さえ言っちまえば、脚本家や制作なんだけれども、結局ヒーローモノを見続ける上では消えない感情だと思う。考えすぎオタクワロタと言われてしまったらぐうの音も出ないのですが。

 

とにかく、戦兎達の活躍も見たいけど、また戦って、辛い思いするのを見るのがもはや辛い域にまで来てて、結局心の底では彼らの活躍みたさに敵が現れることを望んでいるのではないのかっていう、限界オタク寸前の精神状態なんですよ。簡単にまとめたけど素直に自分気持ち悪いな…。

 

なんだかとても辛いので、衝動買いしたビルドキャラクターブックのNo.1でも読み始めるとしますか…。

 

関連書籍とか集め出したら完全にハマったの認めることになるし(なぜ認めたくなかったのかが今では分からない)(金銭的にも)終わりだ…とかぬかしていたが臨時収入があった為、気付いたらAmazonのカートに三冊とも入れていて、理性と欲望のはざまで微かに揺れた後あっさりぽちった。翌日には届いたからAmazonってすごーい!

完全読本も予約してあるし超全集も買いそうだから完全に堕ちとるやないかい。

 

ロスこじらせててもNo.0はギリ読めたし楽勝らくしょ…

 

仮面ライダービルド キャラクターブック No.1―BIPOLAR― (TOKYO NEWS MOOK 709号)

 

あっ猿渡一海いる無理ですつらいたすけて

*1:この言葉を投げかけられた主人公・衛宮士郎のいう「正義の味方」は目指しているものであり、士郎自身は「目の届く範囲だけでも幸せであってほしい」という考えなので、悪が必要ということではない。この言葉は、単なる言峰の揺さぶり&いやがらせと私は解釈しています。